料理や掃除など、家庭内の役割分担でもめる人が多いと聞きます。
夫婦で年収の低いほうが家事をやるべき、のような解決法も語られています。
つまるところ、面倒な作業を誰が担当すべきか(あわよくば相手に押し付けよう)、という発想なのだと思います。これは、とてももったいないことだと思います。

料理も家事もホントは楽しい

素朴な料理

料理や家事を単なる雑用と考えてしまえばつまらない作業になってしまいますが、本来、家事は一人で生きていくうえでも必要なものです。そして、楽しむ姿勢があれば、得るものも多い活動かと思います。

私も、仕事で残業が多いことなどもあり、もともとは、最低限料理はするけれどあまり楽しくやろうという発想はありませんでした。
独身時代には、料理に使う時間を節約するためチェーン店の弁当屋に週3で通うような毎日でした。
ですが、ある日弁当屋の味に飽きてしまって自炊を始めてからは、自分で作る料理にハマりました。

考えてみると、自分で作る料理というのは、材料の原価にかかわらず、とても贅沢です。
・体質や体調に合わせて内容を調整して、ぴったりのご飯を作る
・予算なりに工夫して、その日一番食べたいものを作る
…なんていうことは、メニューの中から料理を選ぶレストランではなかなかできません。
私はもともとアレルギー体質だったのですが、食材や料理法も工夫するようになりました。

また、家事をやる気になるためには、相手のリアクションは大切だと思います。私の場合、実家にいた頃は料理や家事でほめられたことなんてなかったのですが、結婚してからはちょっとしたことで喜ばれるので、なんだかやる気になっています。

たんすの服を整理

そもそも夫婦間の貢献の指標は年収ではない

私と夫は二人とも専門職の会社員ですが、どちらもそれほど高収入がのぞめる職業ではありません。
ですが、誇りをもって仕事に打ち込んでいる以上、夫の職業にケチをつけることなんてできません。明らかに片方が外で働くことに向いていなかったり、おかしな会社や仕事内容で能力を生かせていなかったりする場合は別ですが、夫婦間で「お前の仕事は給料が低いから価値がない、貢献度が低い」なんていう品評をするなんて、ゾッとします。

年収があるから俺は偉いんだ的な発想は、一度も大きな病気をしたり先行きが不安な立場に立ったことがない人限定の、おめでたい考え方ではないかと思います。病気になったりリストラされたりした途端、離婚されるパターンではないでしょうか。

その時できる人がやるしかない

それで結局どうするのかですが、私は、夫婦で分担を決めて担当分を義務にする、というふうには考えていません。
できるタイミングでできる人がやるというのが自然ではないでしょうか。
明らかに片方がヒマで余裕があればその人が頑張ればよいし、タイミング的・能力的にできないことは、夫婦で相談して業務を回す方法を考えるしかありません。

夕食の作り方フローチャート

この写真は、夫へ説明した「夕食の作り方」です。プログラム脳の男性にとって、マルチタスクで複数アイテムの調理をするのは大変なようですが、実家ではお茶も入れたこともなかったような人が、自力でご飯を作れるようになりました。メニューは、ごはん、味噌汁、焼き魚です。2か月に1回くらいは茶碗が割れたりしていますが、夫が家事を頑張ってくれている以上、とても文句は言えません。

夫婦ごと、家族ごとに状況は異なるかと思いますが、なんとか、夫婦で楽しみを見つけて家事ができる方法を探したいところです。